2025年4月25日から26日にかけて、東アフリカのケニアとタンザニアで記録的な豪雨が発生し、広範囲で洪水や地滑りが起こりました。この災害は、エルニーニョ現象とインド洋ダイポールの影響によるもので、両国で甚大な被害が報告されています。本記事では、被害の詳細と今後の課題についてまとめます。
発生場所の国と都市名
国名:ケニア共和国、タンザニア連合共和国(アフリカ)
主な被災都市・地域:
- ケニア:ナイロビ市、ナクル郡マイマヒウ、ナマンガ、マタレ、カサラニ
- タンザニア:ダルエスサラーム市、モロゴロ州、キリマンジャロ州、ムベヤ州、ルフィジ、キビティ、ムリンバ、キゴマ、アルーシャ、リンダ、ムトワラなど

災害内容
- 発生日:2025年4月25日~26日
- 原因:エルニーニョ現象とインド洋ダイポールによる異常気象
- 主な災害:豪雨、洪水、地滑り、河川の氾濫、インフラの破壊
- 影響地域:ケニアの41郡(全47郡中)とタンザニアの14地域以上
被害状況
ケニア:
- 死者数:少なくとも45人(ナイロビ市で13人が死亡)
- 被災者数:約29万人が影響を受け、54,837世帯が避難
- インフラ被害:32本以上の道路が寸断され、ナマンガ道路など主要路線が冠水
- 教育機関:24校が被災し、学校の再開が延期
- 保健衛生:コレラの第4波が発生し、48件の症例が報告
- 農業被害:27,717エーカーの農地が被害を受け、4,824頭の家畜が死亡
- 避難状況:23,511世帯が避難し、43,888人が影響を受けた UNICEFCGTN AfricaThe Citizen
タンザニア:
- 死者数:155人
- 負傷者数:236人
- 被災者数:約20万人、51,000世帯
- 住宅被害:10,000棟以上の住宅が損壊
- インフラ被害:道路、橋、鉄道、学校、医療施設などが被害を受け、ダルエスサラームと南部地域を結ぶ主要道路が閉鎖
- 農業被害:10万エーカー以上の農地が被害を受け、食料生産が30%減少の見込み
- 避難状況:ルフィジとキビティ地区では5,000人が一時避難所に滞在
まとめ
今回の豪雨と洪水は、ケニアとタンザニアに深刻な被害をもたらしました。両国政府は、被災者への支援やインフラの復旧、避難所の設置などの対応を進めていますが、今後もさらなる降雨が予想されており、引き続き警戒が必要です。また、気候変動への対策や防災インフラの強化、早期警報システムの整備など、長期的な視点での取り組みが求められています。
参考情報源
UNICEF「ケニア、ブルンジ、タンザニア、ソマリアで約100万人が豪雨の影響を受ける」
The Citizen「タンザニアで155人が死亡、236人が負傷」
France24「東アフリカでの豪雨によりケニアとタンザニアで多数の死者」
The Guardian「東アフリカでの豪雨により死者と洪水が発生」
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